厚生労働省には、特別な事項を調査、審議する合議制の機関である「審議会」(協議会とも呼ぶ)が複数設けられています。四月から施行された「がん対策基本法」を受けて設置された「がん対策推進協議会」では、今後のわが国のがん対策の方向性を定める基本計画が審議されます。
この協議会は、18人の委員で構成されていますが、うち4名はがん患者(家族・遺族を含む)を代表する人たちです。さらに、学識経験者として選出された2名のジャーナリストも乳がん患者と妻を白血病で亡くした遺族でした。
通常、審議会といえば、専門家が大多数を占め、公益代表や患者側の意見を述べる委員は数名しかいませんが、この協議会では、委員のうち3分の1が当事者というきわめて異例な人選。当事者の真剣さ、深刻さが反映されるだろうと注目を集めていました。
一昨日で全5回の協議会は終了し、閣議決定を経て、6月中に「がん対策推進基本計画」が出されることになります。がん患者と医療者にとって納得のいく内容になっているでしょうか。
がん対策基本法が早期に制定された背景には、1人の参議院議員が国会でがん患者であることを告白し、当事者としての働きかけが共感を呼んだからとも言われています。闘病経験を武器に社会を変えていく勇気に敬意を表したいと思います。
- 2007.6.15にがん対策推進基本計画が閣議決定され、公表されました。